
こんにちは。レザーソールズ:ローファー・革靴・スリッポン選び方ガイド、運営者の「CROSS」です。
「スリッポンの靴下はどうする?メンズの悩み」問題、これは本当に奥が深いテーマですよね。
VANSのようなカジュアルなものから、きれいめなローファータイプまで、スリッポンは便利な反面、靴下をどうするかで印象がガラッと変わってしまいます。
素足で履くのが格好良いけれど、臭いや靴擦れが心配。かといって、見えない靴下(カバーソックス)は本当に脱げないのか、そもそもダサいと思われないか。夏はいいけど冬はどうするのか、ビジネスシーンではマナー違反にならないか、など悩みは尽きません。
この記事では、そんなメンズスリッポンの靴下に関する悩みをスッキリ解決するために、基本的な選択肢から具体的なコーデ術、そして気になる臭い対策まで、私なりに調べた情報を整理してお伝えします。
スリッポンと靴下どうする?メンズの着こなし術

スリッポンを履くときの靴下問題、これ、本当に悩みますよね。
選択肢は大きく分けて3つありますが、どれか一つが絶対の正解というわけではありません。
それぞれのスタイルが持つ意味をしっかり理解して、その日の服装、行く場所、そして季節感(TPO)に合わせて賢く使い分ける。
これが、「ダサい」を回避してスリッポンを履きこなす一番の近道かなと思います。まずは、その基本的な考え方から見ていきましょう。
「ダサい」を避ける3つの選択肢

メンズスリッポンの靴下問題、答えは一つじゃありません。皆さんのスタイルやシーンに合わせて、大きく分けると以下の3つのスタイルに分類できると思います。
- 「見せない」スタイル(素足風) ノーショーソックスやフットカバーといった、靴から見えない靴下を履く方法です。スリッポンの軽快さやリラックス感を最大限に活かせますが、ソックス選びを間違えると「脱げる」ストレスや、逆に「見える」失敗があります。
- 「あえて見せる」スタイル アンクルソックスやクルーソックスを、コーディネートの一部として意図的に見せる方法です。色や柄で「遊び心」を加えたり、秋冬の防寒対策にもなりますが、パンツの丈や色合わせのセンスが問われる、やや上級者向けのスタイルかもしれません。
- 3. 「(本物の)素足」スタイル 文字通り、靴下を一切履かない方法。究極のリラックス感を演出できますが、「臭い」や「靴擦れ」といった実用面でのリスクが最も高いスタイルです。
どれが正解ということではなく、目指すスタイルやTPO、季節によってこれらを使い分けるのがベストですね。
「ダサい」の正体とは?
多くの人が心配する「ダサい」状態。これ、実は「意図せず靴下が見えてしまう」ことなんです。
一番の例は、フルレングスのパンツを履いていて、普段は隠れているのに、座ったり歩いたりした瞬間だけ、中途半端な丈の(例えばビジネス用のような)靴下がだらしなく覗いてしまう状態。
これは「意図せず見えてしまった」失敗例であり、これが「ダサい」の正体です。
一方で、スリッポンから意図的に靴下を見せること自体は、決してダサいことではありません。
むしろ、「アリだしオシャレ」だと私は思います。スリッポンは構造上、ソックスが見える面積が他の靴より大きいため、その特性を理解し、色や柄、パンツの丈を計算して「見せる」スタイリングを行えば、それは洗練されたスタイルとして成立しますよ。
「見えない」靴下の選び方
「見せない」スタイル(素足風)は、特に夏場や、足首の「抜け感」を出したい時に、スリッポンの軽快さを最大限に引き出す定番のテクニックですね。でも、このスタイルは「本物の素足」で実践するにはリスクが伴います。
そこで、「見えない靴下(インビジブルソックス)」を使うのが現代のスタンダードだと思います。素足のリスク(臭いや靴擦れ)をしっかり回避しつつ、見た目の涼しさやリラックス感を両立できる、まさに賢い選択です。
ただ、この「見えない靴下」、選ぶのを間違えると「靴の中で脱げて丸まる」「結局、靴の縁から中途半端に見える」といった、かなりのストレス源になってしまいます。私も何度も失敗しました…。
こうした失敗をしないための基準は、以下の3つかなと思います。
1. 脱げないこと(機能性)
インビジブルソックスにおける最大の失敗は「脱げる」ことです。これを防ぐために、かかとの内側に「滑り止め(すべり止め)」のシリコンが付いているかは、もはや必須条件ですね。
これがない製品は、ほぼ確実に靴の中で脱げてしまうと思った方が良いかもしれません。
最近は、かかとだけでなく、足の甲周りや足底にも滑り止め加工が施されている、より脱げにくい製品も増えています。
2. 素材(快適性)
特にこのスタイルが活躍する春夏(暖かい季節)は、快適性に直結する「素材」選びも重要です。
- 春夏:通気性を最優先に考え、「メッシュ」素材や「薄手」のものがおすすめです。汗をしっかり吸ってくれる「綿(コットン)」や、涼感のある「リネン(麻)」が最適ですね。吸湿速乾性があると、なお快適です。
- 秋冬:理論上は「ウール」や「カシミヤ」のノーショーソックスも存在しますが、そもそも寒い季節に足首を出すスタイル自体が「寒々しく」見えがち。秋冬は後述する「見せる」スタイルに切り替えるのが無難かなと思います。
3. 靴の形状とのマッチング(最重要)
これが一番大事で、一番見落としがちなポイントです。「靴下が見えちゃう」「すぐ脱げる」という悩みの最大の原因は、ほぼ「スリッポンの甲の深さ」と「靴下のカットの深さ」がミスマッチであることです。
例えば、革製のローファーのように甲が浅い(履き口が広い)靴と、VANSに代表されるようなキャンバス地のスリッポンのように甲が深い(履き口が狭い)靴では、履き口の形状(ヴァンプ)が根本的に違います。
ミスマッチが引き起こす失敗例
- 失敗A:甲が浅いローファーに、キャンバススリッポン用の「深履き」ソックスを合わせる。 → ソックスの縁が靴の履き口からはみ出して見えてしまい、非常に「ダサい」状態になります。
- 失敗B:甲が深いキャンバススリッポンに、ローファー用の「浅履き」ソックスを合わせる。 → 靴下のかかとが滑り止めに届く前に靴に押し込まれ、結果として靴の中で脱げやすくなります。
このミスマッチを防ぐため、自分が履くスリッポンの「甲の深さ」を正しく認識し、それに最適なカットのソックスを選ぶ必要があります。
スリッポンのタイプ別「見えない靴下」ガイド
ざっくりとですが、靴のタイプで選ぶソックスが変わってきます。この違いを意識するだけで、失敗はかなり減らせるはずです。
| ソックスのタイプ | 呼称例 | マッチする靴 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 浅履きタイプ | フットカバー、浅履きソックス | 甲が浅いローファー、オペラシューズ | 靴から最も見えにくい。履き口が広い靴に最適。甲が深いスリッポンに合わせると、脱げやすい。 |
| 標準タイプ | カバーソックス、スリッポンソックス | 標準的なスニーカー、キャンバススリッポン | 最も汎用的なタイプ。かかとの滑り止めが必須。甲が極端に浅いローファーでは縁が見えることがある。 |
| 深履きタイプ | 甲が深めのソックス、スリッポン専用 | 甲が深いキャンバススリッポン (VANSなど) | 甲を深く覆うため、脱げにくさが格段に向上する。甲が浅い靴に合わせると、確実に見えてしまう。 |
VANSで脱げないカバーソックス
「スリッポン」と聞いて、多くの方がVANSのクラシックスリッポンを思い浮かべるかもしれませんね。このVANSで「見せない」スタイルをしたい時、本当に多くの人が「カバーソックスが脱げる!」という問題に直面するんじゃないでしょうか。
前述の通り、VANSのようなキャンバススリッポンは、一般的なレザーローファーと比べて「甲が深い」(履き口が狭い)設計になっていることが多いんですね。
VANSでソックスが脱げる原因
このVANSに、市場に多く出回っているローファー用の「浅履き」ソックスを合わせるとどうなるか。靴下が靴に深く押し込まれてしまい、かかと部分がしっかりフィットしません。
その結果、かかとの滑り止めがうまく機能せず、歩いているうちに靴の中で丸まってしまう…。これは本当にストレスですよね。
この問題を解決するには、もう単純明快で、VANSの「甲の深さ」に合ったソックスを選ぶしかありません。
具体的には、前述のテーブルでいう「深履きタイプ」や、「甲が深めのスリッポン専用ソックス」と謳われている製品を選ぶのが一番です。
これらはVANSのように甲が深い靴でも脱げにくいよう、甲部分をしっかり(深く)カバーする設計になっています。
製品によっては、靴の縁からほんの少し縁が見えてしまう可能性もありますが、あの「靴の中で脱げる」ストレスに比べれば、ずっとマシかなと、私は思います。「絶対に見せない」ことより「脱げない快適さ」を優先する考え方ですね。
ローファーとソックスの合わせ方
一方、スリッポンの中でも、レザーのローファーやオペラシューズのような「甲が浅い」タイプの場合、VANSとは全く逆の考え方が必要になります。
これらの靴は履き口が広く、甲が浅いため、VANSで使っていたような標準的なカバーソックスや「深履きタイプ」を合わせると、ソックスの縁が靴の履き口からはみ出して見えてしまいます。
これこそが、あの「意図せず見えた」一番ダサい状態になってしまいますね。
カジュアルで素足風に見せるなら
ローファーのカジュアルコーデで、リラックスした「見せない」スタイル(素足風)を実践するなら、必ず「浅履きタイプ」のフットカバーを選んでください。靴の履き口からソックスが絶対に見えない、一番カットが浅い(布面積が小さい)タイプです。これにより、軽快でドレッシーな、洗練された素足風スタイルが完成します。
ビジネスカジュアルなら
もし、ジャケットを着るようなビジネスカジュアル(ビジカジ)のシーンでローファーを履く場合は、「見せない」スタイル(素足風)は避けるのが無難です。
これはファッションの「好み」の問題ではなく、「マナー」の問題になってくるからです。詳しくは次の「ビジネス」の項目で触れますね。
「見せる」おしゃれなコーデ術

「あえて見せる」スタイルは、スリッポンのシンプルなデザインだからこそ活きる、強力なスタイリングテクニックだと思います。
スリッポンは構造上、靴下の見える面積が大きいので、その色や柄がコーディネートに与える影響がとても大きいんですね。これを逆手に取って、「アクセント」や「遊び心」を加えるわけです。
このスタイルは秋冬の「防寒対策」という実用的な目的も兼ねていますが、おしゃれに成功させるにはいくつかコツが必要です。
成功の鍵:「パンツの丈」
「見せる」スタイルが「ダサい」か「オシャレ」かを分ける最大の要因は、靴下そのものの色や柄以上に、「パンツの丈」にあると私は思います。
前述の通り、「ダサい」例とは、フルレングス(ジャストレングスより長い)のパンツを履き、意図せず靴下が見えてしまう状態です。
「オシャレな」見せ方とは、靴下を「見せる」ための空間(フレーム)を、パンツの丈によって意図的に作り出すことです。このスタイリングが推奨されるパンツ丈は、具体的に以下の3つですね。
- ハーフパンツ
- アンクルパンツ(9分丈など)
- ジャストレングス以上のパンツを「ロールアップ」して足首を見せた状態
これらのパンツは、パンツの裾とスリッポンの履き口との間に、靴下を「見せる」ための適切な余白(フレーム)を生み出します。この「フレーム」の中でなら、靴下はコーディネートの意図的な一部として認識され、おしゃれに見えます。
「見せる」時の色選びのコツ
「見せる」といっても、いきなり派手な色に挑戦するのは難しいかもしれません。そういう場合は、まず「白」や「黒」の無地ソックスから始めてみてください。これだけでも「見せない」スタイルとは違った、遊び心のある印象が出ます。
失敗しないための簡単なテクニックとしては、以下の2つが鉄板です。
- パンツと同色にする 「ブラックパンツに黒靴下」「デニムの色に合わせてネイビー系の靴下」といった具合です。パンツと靴下を同色で繋ぐことで、脚が長く見える視覚効果も期待できます。
- 靴と同色にする 「ホワイトのスリッポンに白靴下」のように、靴の色と靴下の色を統一するテクニックです。足元に統一感が生まれ、全体的に清潔感のある爽やかな印象になります。
これに慣れてきたら、カラフルなソックスを「差し色」として使う上級テクニックも。その際は、Tシャツのプリントの色やキャップの色など、コーデのどこか一部と靴下の色をリンクさせると、まとまりが出やすいですよ。
柄物ソックスの選び方
柄物の靴下は、「遊び心」を最も端的に表現できるアイテムです。シンプルなスリッポンの足元に、効果的なアクセントを加えます。
- ラインソックス:スポーティな印象を加えたい場合に有効です。
- ケーブル柄:秋冬シーズンに。ニットのセーターなどと素材感をリンクさせ、温かみのある季節感を演出できます。
- ブランドロゴ・モチーフ柄:ブランドのロゴがワンポイントで入ったものや、迷彩柄、ドット柄など、その日のテーマに合わせて個性を表現できます。
「白」ソックスの活用テクニック
「見せる」靴下の中で、私が特におすすめしたいのが「白ソックス」の活用です。
一見、学生っぽく見えがちなアイテムですが、これが非常に使い勝手が良くておしゃれに見えやすいんですね。
スリッポンコーデ(特にVANSのようなカジュアルなもの)に白ソックスを合わせると、足元に「清潔感」と「抜け感」、そして適度な「スポーティさ」をプラスできます。重たくなりがちなコーデのバランスを取るのにも最適です。
特に、濃い色のデニムやチノパンとの相性は抜群。足元にクリーンな白が一点入るだけで、全体の印象がパッと明るくなります。
上級テクニックとしては、きれいめなスラックスに「あえて」白ソックスとカジュアルなスリッポンを合わせるスタイル。カチッとしたスラックスの印象が和らぎ、洗練された「遊び心」や「ハズし」が演出できます。
ただし、白ソックスは汚れが何よりも目立ちます。履き古してくすんだものや、毛玉だらけのものは清潔感を損ね、一気に「ダサい」印象になってしまいます。常に清潔で真っ白なものを履く、というのが鉄則ですね。
「ビジネス」での靴下マナー

ビジネスカジュアルの靴選びとしてスリッポン(主にローファータイプ)を履く場合、靴下の選び方は細心の注意が必要ですね。これはもう「オシャレ」かどうかの前に、「マナー」の問題です。
結論から言うと、ビジカジで「見せない」スタイル(素足風)はNGだと私は考えています。クールビズなどで服装のカジュアル化が進んでいるとはいえ、これは避けるのが無難です。
なぜビジカジで「素足風」がNGなのか
ビジネスシーンでの靴下の役割は、ファッション性だけでなく「エチケット」の側面が強いからです。
特にスラックスを履いている時、椅子に座った際にパンツの裾が上がり、「スネ毛(素肌)が見える」のは、欧米のビジネスシーンでは伝統的にマナー違反とされています。
「見せない」ソックス(ノーショーソックス)は、意図的に素肌(足首)を露出させるスタイルであり、このマナーに反します。たとえ足首であっても、素肌を露出させることは「カジュアルすぎる」「だらしない」と見なされる可能性が極めて高いんですね。
したがって、ビジカジでローファーを履く場合の唯一の正解は、「スネを見せない長さの靴下を履く」ことです。
具体的には、ふくらはぎの中程まである「クルーソックス」、あるいはヒザ下まですっぽり覆う「ロングソックス(ホーズ)」が基本です。これなら、座った時にも絶対にスネが見えません。
色は、カラフルなものや白ソックスではなく、「パンツの色と同色」の無地(例:ネイビースラックスならネイビーソックス、チャコールグレースラックスならチャコールグレーソックス)を選ぶのが、最も安全で洗練された選択だと思います。
スリッポンでの靴下の悩み、メンズはどうする?
さて、ここまでは「見た目」のスタイルについて主に話してきましたが、スリッポンにはもう一つ、非常に重要な「実用面」での悩みがあります。
そう、「臭い」や「靴擦れ」といった、あの厄介な問題ですね。
これらを放置してしまうと、どんなに格好良いスリッポンでも快適に履き続けることができなくなってしまいます。ここからは、これらの実用的な問題に対する具体的な対策を、しっかり見ていきましょう。
素足履きの「臭い」を対策

「見せない」スタイルや、特に「本物の素足」スタイルで履く場合、避けて通れないのが「臭い」の問題です。
なぜスリッポンを素足で履くと臭いが発生しやすいのか。そのメカニズムはシンプルです。
- 靴下という緩衝材がないため、足から出る「汗」と「皮脂」がスリッポンの内部(中敷きやライニング)に直接、大量に蓄積します。
- 汗が蒸発しにくい靴の内部は「高温多湿」の環境になります。
- この高温多湿で、皮脂や汗(垢)という栄養が豊富な環境は、臭いの原因となる「細菌の繁殖」にとって最適のコンディションとなってしまうわけです。
この根本的な問題に対する対策は、「足(本人)」「靴(日々のケア)」「靴(アイテムの追加)」の3つの側面からアプローチするのが最も効果的かなと思います。
素足履きの「臭い」完全対策3ステップ
これらの対策を組み合わせて行うことが重要です。
1. 足(本人)への対策
まずは発生源である足自体を清潔に保ち、汗を抑えることが基本です。 毎日の入浴時に足をきちんと洗浄し、特に指の間までしっかり乾燥させることが、細菌の繁殖を抑える第一歩。
その上で、市販の「足用デオドラント」製品を活用します。指に塗りこむ「クリームタイプ」、直接スプレーする「スプレータイプ」、振りかける「パウダータイプ」、直接塗る「ロールオンタイプ」など色々ありますので、自分のライフスタイルに合うものを見つけると良いですね。
これらは足の汗を抑えたり(制汗)、殺菌・消臭したりする効果が期待できます。
2. 靴(日々のケア)への対策
これが一番重要かもしれません。「お気に入りのスリッポンでも、毎日連続で履かないこと」です。
一度汗や湿気を吸った靴の内部が完全に乾燥するには、最低でも1〜2日はかかると言われています。最低でも3足くらいを用意してローテーションさせ、1日履いた靴は風通しの良い場所でしっかり休ませ(乾燥させ)、雑菌の繁殖を抑える時間を確保します。
履いた後には、市販の靴用消臭スプレーを利用したり、自然な消臭効果がある重曹を水に溶かしてスプレーボトルに入れ、靴内部に噴霧したりするのも有効なケアです。
3. 靴(アイテム)への対策
靴の内部環境を改善するアイテムを導入します。 最も手軽なのは、取り外し可能な「中敷き(インソール)」の活用です。
インソール自体を定期的に洗濯したり、交換したりするだけで、靴内の清潔をかなり保てます。
さらに、「消臭インソール」「抗菌インソール」「活性炭インソール」など、臭い対策に特化した機能性インソールを使用するのも非常に効果的です。
また、「綿パイル」素材でできた「素足良好」のようなインソールは、素足で履くことを前提に設計されており、汗を吸収してサラッとした快適さを保ってくれますよ。
ただ、これらの対策をすべて講じたとしても、臭いを「ゼロ」にするのは難しいかもしれません。
臭いのリスクを根本的に、そして最も簡単に断ち切りたいのであれば、やはり「(見えない)靴下を履く」という選択(パターン1)に移行するのが、一番賢明な方法だと私は思います。
※ご注意ください この記事で紹介した臭い対策は、あくまで一般的な予防法です。もし足の皮膚に異常を感じたり(水虫など)、セルフケアをしても臭いが極端に強い場合は、皮膚科などの専門医にご相談ください。
「靴擦れ」を防ぐ方法
「臭い」と並ぶ、もう一つの大きな悩み、それが「靴擦れ」です。特にVANSのように新品のキャンバス地が硬い製品や、履き慣らしていない新品の革靴を素足で履くと、かかと(アキレス腱)や指の付け根、くるぶしなどに激痛が走ることも…。
これも、靴下による保護(緩衝材)がないため、足の皮膚と靴の素材が直接「摩擦」を起こすことが原因です。VANSのスリッポンなどは「10回は履かないと柔らかくならない」と言われることもあるくらい、履きならすまでに時間がかかる場合があります。
痛いのを我慢して履き続けるのは辛いので、これもアイテムを使って物理的に防ぐのが手っ取り早いです。
靴擦れ対策の便利アイテム
対策は大きく分けて「足を守る」か「靴を調整する」か、です。
対策A:アイテムによる物理的保護
- 靴擦れ防止テープ これは足(皮膚)の側に直接貼り付けるテープです。摩擦が予想される箇所(かかとや小指など)にあらかじめ貼っておくことで、皮膚を保護します。薬局などで手軽に買え、目立ちにくい透明なものや、水に強い防水素材のものなどがあります。
- かかとパッド(靴擦れパッド) これは靴の内側(かかと部分)に貼り付けるクッション性のあるパッドです。かかとと靴との間の摩擦を物理的に防いでくれます。
この「かかとパッド」は、かかと部分の隙間を埋める効果もあるため、実は「靴擦れ防止」だけでなく、「靴脱げ防止」「パカパカ防止」といった、わずかなサイズ調整インソールとしても機能する優れものです。少しサイズが緩いな、と感じるスリッポンにも有効ですよ。
対策B:フィッティング調整
もう一つの対策として、「中敷(インソール)を入れて(足の位置を)高くする」という方法も有効な場合があります。
インソールで足の位置が数ミリ高くなることで、かかとの当たる位置が変わり、靴擦れが起きる硬い部分との摩擦を回避できるケースがあるからです。
「夏」の快適なソックス素材
季節ごとの使い分けも、スリッポンを快適に履きこなす上でとても大事ですね。特に日本のような四季がはっきりした国では重要です。
夏(Summer)は、やはり「涼しさ」「軽快さ」「通気性」が最優先されます。
スタイルとしては、足首を見せて「抜け感」を演出し、涼しげな印象を与える「見せない」スタイルが最もスタンダードな選択かなと思います。もちろん、ハーフパンツと合わせて「見せる」スタイル(アンクルソックスでアクセント)も、スポーティで夏らしくて良いですね。
どちらのスタイルを選ぶにせよ、靴下の「素材選び」が快適性を大きく左右します。夏場に選ぶべきは、
- 「メッシュ」素材(通気性抜群)
- 「薄手」タイプ(物理的な涼しさ)
- 「綿(コットン)」や「リネン(麻)」(吸湿性・速乾性)
といった、通気性や吸湿速乾性に優れた素材です。本物の素足で履く場合も、インソールをこういった夏向け素材のもの(例:綿パイル、麻など)に変えるだけで、足裏の快適さが全然違いますよ。
「冬」の防寒ソックスコーデ

逆に、寒い「冬」(秋冬)の季節。この時期のスリッポンスタイルは、私は「見せる」スタイルが最適解だと考えています。
なぜ冬に「見せない」スタイルはNGか
理由はシンプルに2つあります。
- 実用面:カバーソックスで足首を露出させると「やっぱり寒い」からです。当たり前ですが、これは結構つらいです。
- 美観面:寒い季節に足首が露出していると、本人だけでなく、見ている側にも「寒々しく見えてしまう」可能性があります。季節感に合わない服装は、ちぐはぐな印象を与えがちです。
したがって、秋冬は、防寒とファッション性の両方を実現するために、意図的に「見せる」スタイル(パターン2)に切り替えるべきです。
選ぶ靴下は、もちろん夏とは真逆。「ウール」や「裏起毛」、「内側ボア」といった防寒性の高い素材のクルーソックスを選びます。
また、見た目にも季節感を加える「ケーブル柄」の靴下を選び、履いているニットのセーターなどと素材感をリンクさせる、といったコーディネートも、秋冬ならではの楽しみ方でおしゃれですね。防寒と「秋冬のスタイルの統一感」の両方を実現できます。
スリッポン靴下どうする?メンズ結論
ここまで、メンズスリッポンの靴下問題について、スタイル面、実用面、季節面と、色々な角度から見てきました。
改めて、「スリッポン 靴下 どうする メンズ」という、この奥深い悩みへの結論として、私がお伝えしたいのは、「絶対的な正解は一つではない」ということです。そして、「どうすればいいか分からない」と悩む必要はまったくない、ということです。
CROSS的・スリッポン靴下問題の結論
大切なのは、「スタイル(美観)」と「実用性(快適性・衛生)」のバランスを自分なりに見つけること。そして、その日のTPOや季節(気温)に合わせて、これまで紹介してきた3つの選択肢を「戦略的に使い分ける」意識を持つことです。
- 「見せない」(ノーショーソックス) → 夏場や、軽快な「抜け感」が欲しい時に。「靴の甲の深さ」に合った、脱げない・見えないソックス選びが鍵。
- 「見せる」(ビジブルソックス) → 秋冬の防寒や、コーデに「遊び心」を加えたい時に。「パンツの丈」とのバランスが命。ビジネスでは「スネを見せない」マナーが最優先。
- 「(本物の)素足」 → 「臭い」と「靴擦れ」のリスクを深く理解し、ローテーションやケアなど万全の対策を講じられる時限定の選択肢。
スリッポンは、この「靴下どうするか」問題があるからこそ、履きこなした時の「こなれ感」が際立つアイテムなんだと私は思います。
この記事で紹介したポイントが、あなたがスリッポンコーデの悩みから解放され、より自由にファッションを楽しむためのヒントになれば、とても嬉しいです。