
リーガルの新品の革靴を手に入れたものの、毎日の手入れの頻度や方法について、具体的な情報が見つからず悩んでいませんか。
大切な革靴の寿命を延ばすためには、靴を履く前の準備から日々のメンテナンスが鍵となります。
しかし、店舗でのメンテナンス料金はいくらなのか、基本的な手入れセットには何が必要か、また靴磨きの料金相場はどのくらいか、といった疑問は尽きないものです。
特に、靴磨きは500円から可能なのかという点も気になるところでしょう。
この記事では、「革靴の手入れ頻度をリーガルの靴を例に知りたい」と考えるあなたへ向けて、失敗や後悔をしないための網羅的な情報をお届けします。
この記事を読むことで、以下の点について深く理解できます。
リーガルの革靴、手入れ頻度の基本
- 革靴の手入れは毎日するべきですか?
- 革靴の手入れは何日おきにするべきですか?
- 新品の革靴に必要なお手入れ
- 革靴を履く前にすべきこと
- リーガルのプレメンテナンスとは?
- 揃えておきたい基本の手入れセット
革靴の手入れは毎日するべきですか?

結論から言うと、クリームを使った本格的な手入れを毎日行う必要はありません。
むしろ、過度なケアは革に負担をかける可能性があります。
革は人間の肌と同じように呼吸しているため、クリームを頻繁に塗りすぎると、革の表面の毛穴を塞いでしまい、通気性が悪くなる原因となります。これが、かえって革の劣化を早めたり、カビの発生につながったりすることもあるのです。
ただし、履いたその日のうちに行うべき、ごく簡単で効果的なデイリーケアは存在します。これを習慣化することが、革靴を美しく保つ秘訣です。
毎日のブラッシング
一日の終わりには、靴の表面に付着したホコリや軽い汚れを馬毛ブラシで優しく払い落としましょう。
ホコリは革の油分を吸い取って乾燥を促進させるため、その日のうちに除去するのが理想です。
特に、縫い目(ウェルト)やシワの間、羽根の付け根などは汚れが溜まりやすい箇所なので、丁寧なブラッシングが効果的です。このひと手間をかけるだけで、汚れの固着を防ぎ、革本来の光沢を維持できます。
シューツリーの使用
靴を脱いだ後は、可能な限りシューツリー(シューキーパー)を入れることを強く推奨します。
一日履いた靴は、足から発散された汗によって多くの湿気を含んでいます。
シューツリーは、この湿気を吸収しながら、歩行によって生じたシワを内側から伸ばし、靴本来の美しいフォルムを保つという重要な役割を果たします。特に吸湿性に優れたシダー(杉)製のシューツリーは、湿気取りと同時に脱臭・抗菌効果も期待できるため、非常におすすめです。
このように、本格的な手入れは不要ですが、「ブラッシング」と「シューツリーの使用」という二つの簡単な習慣を毎日続けることが、高価なリーガルの革靴を長く愛用するための、最も基本的で重要な第一歩となります。
革靴の手入れは何日おきにするべきですか?

クリームを用いた本格的な手入れの頻度は、革靴を履くペースによって柔軟に調整するのが理想的です。
多くの専門家が推奨する分かりやすい基準として、「10回履いたら1回」の手入れを目安にすると良いでしょう。
これを具体的な期間に置き換えると、ライフスタイルに応じて以下のようになります。
本格的な手入れ頻度の目安
履く頻度 | 本格的な手入れの頻度の目安 | 補足 |
週に3~4日程度 | 約3週間に1回 | 通勤などで頻繁に履く場合 |
週に1~2日程度 | 約1ヶ月~1ヶ月半に1回 | 他の靴とローテーションしている場合 |
月に2~3回程度 | 約3ヶ月に1回 | 週末や特別な機会に履く場合 |
もちろん、これはあくまで目安です。例えば、予期せぬ雨に降られてしまった後や、革の表面が乾燥してカサついて見えるとき、また泥汚れなどが付着した場合は、上記の頻度を待たずに、できるだけ早くケアを行ってください。
逆に、手入れのしすぎにも注意が必要です。
前述の通り、クリームに含まれる油分やロウ分が革に過剰に蓄積されると、革本来の通気性を損ない、硬化を招く原因になりかねません。
靴の状態をよく観察し、「革が栄養を求めているな」と感じたタイミングで手入れをするのが、最も良い方法と言えます。
新品の革靴に必要なお手入れ

購入したばかりの新品のリーガルの革靴は、一見完璧な状態に見えますが、すぐに履き始められる状態とは限りません。
製造されてから店頭に並ぶまでの間、倉庫などで長期間保管されている間に革が乾燥している可能性が高いのです。そのため、履き下ろす前に一度手入れをすることが、靴を長持ちさせ、快適な履き心地を得るために非常に大切です。
この最初の手入れは「プレメンテナンス」と呼ばれ、以下の手順で行います。
- 靴紐を外す: まずは靴紐を全て外します。これにより、羽根の裏側など、隠れた部分までムラなく手入れができます。
- ブラッシング: 馬毛ブラシを使い、靴全体のホコリを優しく丁寧に払い落とします。製造や輸送の過程で付着した細かなチリなどを取り除くためです。
- 栄養補給: デリケートクリームや、油分が控えめな乳化性クリームを少量、清潔で柔らかい布に取ります。そして、円を描くように靴全体へ薄く均一に塗り伸ばしていきます。これにより、乾燥した革に柔軟性と栄養が与えられ、履きジワが深く刻まれるのを防ぎ、新品特有の硬さを和らげることができます。
- ブラッシング(浸透): クリームを塗布した後、5分ほど置いて革に成分を浸透させます。その後、コシのある豚毛ブラシで軽くブラッシングし、クリームをさらに馴染ませると同時に、余分なクリームを取り除きます。
- 仕上げ磨き: 最後に、乾いた柔らかい布(クロス)で全体を優しく磨き上げ、自然な光沢が出れば完了です。
この一手間をかけるだけで、革がしなやかになり、最初の足入れの感触が大きく向上します。
革靴を履く前にすべきこと

前述の通り、新品の革靴には履き下ろす前の手入れが欠かせません。この初期メンテナンスは「プレメンテナンス」と呼ばれ、単に革の状態を整えるだけでなく、いくつかの重要な副次的効果も期待できます。
プレメンテナンスの重要性
プレメンテナンスを行うことで、革が柔らかくなり、足馴染みが格段に良くなります。
硬いままの革靴を履き始めると、本来つくべきでない場所に不自然なシワが入ってしまったり、足に過度な負担がかかり、痛みを伴う靴擦れの原因になったりすることがあります。最初に適切なケアを施すことで、歩行動作に合わせた美しく自然な履きジワを形成する手助けとなるのです。
室内での慣らし履き
プレメンテナンスが終わったら、すぐに屋外で長時間履くのではなく、まずは室内で1〜2時間ほど履いてみることをお勧めします。
カーペットの上などを歩き、自分の足の形に革を少し馴染ませるのです。これにより、本格的に使用する前に、特に負担がかかりやすい箇所の革を伸ばし、より快適な履き心地の土台を作ることができます。
防水スプレーの使用
プレメンテナンスの最後の仕上げとして、フッ素系の防水スプレーをかけておくのも非常に有効な手段です。
これにより、革の繊維一本一本をコーティングし、通気性を保ちながらも撥水性を高めることができます。
突然の雨はもちろん、食事の際に誤って液体をこぼしてしまった場合など、水性の汚れがシミになるのを防ぐバリアとして機能します。
スプレーする際は、必ず屋外の風通しの良い場所で、靴から20~30cmほど離して全体に均一に、そして軽く湿る程度に吹きかけるようにしてください。その後、しっかりと乾燥させれば完了です。
リーガルのプレメンテナンスとは?

「プレメンテナンス」とは、新品の靴を履き下ろす前に行う初期手入れの総称です。
リーガルでは、直営店である「REGAL SHOES」などで靴を購入した際に、店舗でこのプレメンテナンスを依頼できる場合があります。
このサービスは、リーガルの靴を熟知した専門のスタッフが、新品の靴の状態をプロの目で確認し、その革質に最適なケアを施してくれるというものです。
内容は店舗によって多少異なることがありますが、基本的にはこれまで説明してきたような、ブラッシングによるホコリ落とし、デリケートクリームや靴クリームによる栄養補給、そして仕上げの磨き上げといった一連の工程が含まれます。
店舗でのプレメンテナンスのメリット・デメリット
メリット
- プロの技術で最適な状態に仕上げてもらえる安心感がある。
- 自分で道具を揃える手間と時間を節約できる。
- その後の手入れ方法について専門的なアドバイスをもらえる。
デメリット
- 店舗によっては有料の場合や、サービス自体を行っていない可能性がある。
- 購入した当日に持ち帰れない場合がある。
サービスの有無や料金体系は、購入する店舗によって対応が異なります。
一部店舗では購入者向けの無料サービスとして提供している場合もありますが、有料であっても、その後の靴の寿命や快適性を考えれば、十分に価値のある投資と言えるでしょう。
特に、革靴の手入れにまだ慣れていない方にとっては、最初の重要なケアを専門家に任せることで、安心して大切な一足を履き始めることができます。
揃えておきたい基本の手入れセット

リーガルの革靴を長く、美しく愛用するためには、基本的な手入れ用品を自宅に揃えておくことが不可欠です。専門店には数多くの商品が並んでいますが、まずは以下の6つのアイテムがあれば、日常的なケアから本格的な手入れまで、質の高いシューケアを実践できます。
はい、承知いたしました。以下にリストとしてまとめます。
シューケア基本6点セット
- 馬毛ブラシ手入れの最初の工程「ホコリ落とし」に使用します。毛が非常に柔らかいため、デリケートな革の表面を傷つける心配がありません。全体を優しくブラッシングするのに適しています。
- 豚毛ブラシクリームを革に浸透させ、磨き上げる際に使用します。馬毛に比べて毛にハリとコシがあり、クリームを均一に伸ばしながら余分なクリームを掻き出し、美しい光沢を生み出すのに最適です。黒用と茶系用など、クリームの色に合わせて複数本用意すると良いでしょう。
- クリーナー(汚れ落とし)古くなったクリームの膜や、ブラッシングだけでは落ちない頑固な汚れをリセットするための溶剤です。定期的な手入れの際に使用することで、新しいクリームの浸透を助けます。
- 乳化性靴クリーム革に栄養(油分・水分)と潤いを与え、色を補い、光沢を出すための、シューケアの核となるアイテムです。靴の革色に合ったもの、もしくはどんな色にも使える無色のものを選びましょう。
- クロス(布)クリーナーやクリームを塗布したり、最後の仕上げ磨きをしたりする際に使用します。専用のポリッシングクロスもありますが、着古したTシャツのような柔らかい綿の布でも十分に代用可能です。用途別に数枚あると非常に便利です。
- シューツリー(シューキーパー)靴の型崩れを防ぎ、内部の湿気を吸収するための必需品です。プラスチック製もありますが、吸湿・脱臭効果の高い木製(特にシダー製)のものが最適です。
これらの基本的なセットを揃えることで、いつでも自宅で愛用の革靴を最高のコンディションに保つことができます。
リーガルの革靴を長持ちさせる手入れ頻度
- 店舗のメンテナンス料金と靴磨き料金
- 靴磨きは500円から可能か
- リーガルのかかとの交換時期の目安
- 手入れで伸ばす革靴の寿命
店舗のメンテナンス料金と靴磨き料金

自分での手入れに加えて、時にはプロのサービスを利用することも、革靴を良い状態で保つためには非常に有効な選択肢です。
リーガルの専門店「REGAL SHOES」では、公式の修理サービス「リーガルリペア」を受け付けており、専門的なメンテナンスから大規模な修理まで、安心して依頼できます。
料金は修理内容によって大きく異なりますが、一般的なメンテナンスや修理の目安は以下の通りです。
リーガルリペア料金の目安
サービス内容 | 料金の目安(税込) | 備考・内容 |
プレミアムメンテナンス | 約3,000円~ | 全体のクリーニング、保革、補色、磨き上げなど総合的なケア |
ヒール交換(トップリフト) | 約3,500円~ | 地面に直接触れるかかとのゴム部分のみの交換 |
ヒール全交換 | 約5,000円~ | ゴムと積み上げ部分を含めたヒール全体の交換 |
オールソール(靴底全交換) | 約15,000円~ | 靴底を全て新しいものに交換する大規模な修理 |
また、駅の構内や百貨店などにある靴磨き専門店では、より手軽にサービスを利用できます。
簡単な磨きであれば1,000円前後から、つま先を鏡のように磨き上げる鏡面磨き(ハイシャイン)などのオプションを付けると2,000円~3,000円程度が相場です。
これらの料金はあくまで目安であり、店舗の立地や靴の状態、使用する材料によって変動するため、依頼する前に必ず見積もりを確認するようにしましょう。
靴磨きは500円から可能か

「ワンコイン(500円)で靴磨きができる」というサービスを街中で見かけることがありますが、その内容は本格的なシューケアとは異なり、限定的であることが多いと考えられます。
多くの場合、500円程度のサービスは、表面のホコリを簡単に落とし、光沢を出すためのワックスを短時間で塗布する「クイックシャイン」と呼ばれるものが中心です。
急な来客前や重要な商談の前、出張先などで、一時的に靴の見栄えを良くしたい場合には非常に便利でコストパフォーマンスの高いサービスと言えます。
しかし、この価格帯のサービスには、通常、革の健康を維持するために不可欠な工程が含まれていません。
クイックシャイン(500円)と本格ケア(1,000円以上)の違い
- 汚れ落とし: クイックシャインでは、古いクリームや頑固な汚れを落とす工程は省略されることがほとんどです。
- 栄養補給: 革に潤いと柔軟性を与える乳化性クリームの使用はなく、光沢を出すための油性ワックスが主に使用されます。
そのため、定期的なメンテナンスの代わりにはならない点を理解しておく必要があります。革の健康を長期的に維持するためには、やはり栄養クリームを使った本格的なケアが不可欠です。
したがって、500円の靴磨きはあくまで「応急処置」や「一時的な身だしなみ」の一環と捉えるのが適切です。
それとは別に、定期的に自分で行うか、専門店で1,000円以上のスタンダードなコースを依頼して、革にしっかりと栄養を与える手入れを行うことが大切です。
リーガルのかかとの交換時期の目安
歩き方の癖などにより、靴底の中で最も早く、そして大きく摩耗するのがかかと(ヒール)の部分です。
かかとのすり減りを放置すると、見た目が悪いだけでなく、歩行時のバランスが崩れて足や膝、腰に余計な負担がかかる原因となります。また、靴本体の構造にまでダメージが及び、寿命を縮めることにもなりかねません。
交換のタイミングを見極める最も分かりやすいサインは、かかとの一番外側にあるゴム製の「トップリフト」と呼ばれるパーツのすり減り具合です。

このトップリフトが削れ、その上にある革や木でできた本体部分「積み上げ」に摩耗が達する直前が、交換の最適なタイミングです。
もし積み上げ部分まで大きく削れてしまうと、土台の補修が必要になり、修理費用が高くなる可能性があるため、早めの対応が賢明です。
具体的には、かかとの外側が5mm~7mm程度すり減ってきたら、交換を検討し始めると良いでしょう。
靴を平らな場所に置いたときに、明らかに傾いて見えるようになったら交換のサインです。定期的に靴底の状態をチェックする習慣をつけることが、靴を長く快適に履き続けるための重要なポイントとなります。
手入れで伸ばす革靴の寿命

リーガルの革靴の多くは、修理を繰り返しながら長年履き続けることを前提とした、堅牢な「グッドイヤーウェルト製法」などで作られています。
この製法の靴は、アッパー(甲革)の状態さえ良ければ、靴底を丸ごと交換する「オールソール」が何度も可能なため、適切な手入れと修理を行えば10年、20年と履き続けることも決して珍しくありません。
革靴の寿命を最終的に決定づけるのは、アッパーの状態です。ソールは交換できますが、アッパーに深いひび割れ(クラック)や革そのものの裂け目が生じてしまうと、修理は極めて困難になります。
アッパーの劣化を防ぎ、革靴の寿命を最大限に延ばすために最も重要なのが、これまでに解説してきた地道で定期的な手入れです。
寿命を延ばす3つの鉄則
- 日々のケアを怠らない履いた後のブラッシングで汚れの固着を防ぎ、シューツリーで型崩れと湿気をコントロールする。
- 定期的な栄養補給を欠かさない:革が乾燥する前に、クリームで油分と水分をバランス良く補給し、革の柔軟性を保つ。
- 適切な休息を与える:同じ靴を毎日履かず、最低でも2~3足の靴をローテーションさせる。これにより、靴が吸収した湿気を完全に放出させることができ、革への負担を軽減し、カビや雑菌の繁殖も防ぎます。
これらの地道な手入れの積み重ねが、革を乾燥やひび割れといった致命的なダメージから守り、結果として愛着のある一足を長く履き続けるための、最も効果的な投資と言えるでしょう。
革靴手入れ頻度、リーガルの総まとめ
この記事では、リーガルの革靴を中心とした手入れの頻度や方法について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。
- 本格的な手入れは毎日行う必要はない
- 毎日のケアはブラッシングとシューツリーの使用が基本
- クリームを使った本格手入れは10回履いたら1回が目安
- 履く頻度が高い場合は3週間に1回程度の手入れを推奨
- 新品の靴は履き下ろす前にプレメンテナンスを行う
- プレメンテナンスは革を柔らかくし靴擦れを防ぐ効果がある
- リーガル店舗でプレメンテナンスを依頼することも可能
- 基本の手入れセットには馬毛・豚毛ブラシやクリームなどが必要
- 店舗でのヒール交換料金は3,500円前後からが目安
- 靴底全体の交換(オールソール)は15,000円前後から
- 500円の靴磨きは栄養補給を含まないことが多い
- かかとは積み上げ部分が削れる前に交換するのが理想
- 適切な手入れをすれば革靴の寿命は10年以上になる
- 同じ靴を毎日履かずローテーションさせることが大切
- 革の状態を観察し乾燥や汚れがあれば早めにケアを行う