
こんにちは。レザーソールズ:ローファー・革靴・スリッポン選び方ガイド、運営者の「CROSS」です。
せっかく気に入って買ったローファーなのに歩くたびにかかとがパカパカして脱げる、そんな経験はありませんか。
サイズが大きいせいで靴擦れして痛い思いをしたり、お気に入りの靴を履くのが億劫になってしまったりするのは本当に悲しいですよね。
特にメンズの革靴や高校生の指定ローファーなど、簡単に買い替えられない場合はなおさらです。
私も以前はかかとに靴擦れ防止のパッドを貼ったり厚手の中敷きを入れたりと試行錯誤していましたが、実は100均グッズの使い方ひとつ、選び方ひとつで劇的に改善することを知りました。
この記事では、ローファーのかかとが脱げる対策について、今日からできる方法を詳しくシェアしていきたいと思います。
ローファーのかかとが脱げる対策の前に原因を知る

まずは、なぜローファーのかかとが脱げる対策が必要になってしまうのか、その原因をしっかり把握しておきましょう。
「サイズ選びを間違えたのかな?」と自分を責めてしまいがちですが、実はローファーという靴の構造的な宿命や、意外な足の特徴が関係していることも多いんです。
原因を間違えたまま対策グッズを買ってしまうと、「貼ったのにまだ脱げる」「逆に足が痛くなった」という悲しい結果になりかねません。まずは冷静に、自分の足と靴の状態を診断してみましょう。
サイズが大きい時の調整方法と重要性
ローファーが脱げる原因として真っ先に思い浮かぶのが「サイズが大きい」ことですよね。でも、単に「足の長さ」に対して靴が長いというケースよりも、実は「足の幅や甲の高さ」が合っていないことによるトラブルの方が圧倒的に多いんです。
これを理解していないと、いつまでたっても正しい調整ができません。
多くの人は「日本人は幅広甲高だ」というイメージを持っていますが、実際には意外と細身の足(幅が狭い、甲が低い)の方も少なくありません。
幅や甲周りが緩い靴を履くと、歩くたびに着地の衝撃で足が靴の中で前滑り(前方滑走)を起こしてしまいます。足がズズッと前に行くと、当然かかと側には指が入るほどの隙間が空いてしまいますよね。
これを見て「うわ、サイズが大きすぎる!ブカブカだ」と誤解してしまうのですが、本当の原因は「甲が止まっていないことによる前滑り」である場合が多いのです。
捨て寸(すてすん)の空間に指が突っ込んでいませんか?
靴には本来、歩くときにつま先を保護するための空間「捨て寸」が必要です。しかし、前滑りを起こすと、足の指がこの捨て寸のエリアに侵入してしまいます。
すると、「かかとはガバガバで脱げるのに、つま先は靴に当たって激痛が走る」という、一見矛盾した最悪の事態が発生します。
この状態で「つま先が痛いから」といってさらに大きなサイズを選んでしまうと、前滑りはさらに悪化し、負のスパイラルに陥ってしまいます。
ですから、単に隙間を埋めるだけでなく、「足を正しい位置(ヒールカップ側)で固定して、前に滑らせない」という視点での調整が非常に重要になってくるわけです。
自分の足が本当に「長さ」が余っているのか、それとも「幅と甲」が緩くて前に突っ込んでいるだけなのか。一度、かかとを靴の後ろにぴったりつけた状態で、つま先にどれくらい余裕があるかを確認してみてください。
もしその状態で甲周りに隙間があるなら、長さではなく「甲のフィット感」を埋める対策が必要です。
足のサイズ計測や特徴については、専門的な視点からも理解を深めておくと、次回の靴選びに役立ちます。
外出先での応急処置とティッシュ活用法

「今まさに外出中で、かかとが脱げて歩けない!」「デート中なのにパカパカして恥ずかしい…」という緊急事態、ありますよね。そんな時にコンビニやドラッグストアで手に入るものでできる応急処置を知っておくと安心です。
家に帰ってから本格的な対策をするまでの、あくまで「つなぎ」としてのテクニックを紹介します。
おすすめの応急処置
- 絆創膏の重ね貼り: 一番手軽な方法です。靴ではなく「自分のかかと(アキレス腱あたり)」に絆創膏を貼ります。ポイントは1枚ではなく、2〜3枚を少しずらしながら重ねて貼ること。これにより、物理的な厚みが出て隙間が埋まると同時に、絆創膏の表面の摩擦で滑りにくくなります。
- 靴下の重ね履き: もしコンビニで靴下が買えるなら、今履いている靴下の上からもう一枚履くことで、物理的に足のボリュームを増やせます。特に冬場や、スニーカーソックスが見えてもおかしくないカジュアルな服装の時は有効です。
- 輪ゴムでの固定(緊急度MAX): 見た目は悪いですが、背に腹は代えられない場合、輪ゴムを靴ごとかかと部分に巻いて固定する方法もあります。長ズボンで裾が長い場合なら隠せるかもしれません。
ティッシュ詰めは最終手段にしてください
よく聞く「つま先にティッシュを詰める」という方法ですが、これは正直なところ私としてはあまりおすすめできません。確かに一時的に前滑りは止まり、かかとの脱げもマシにはなります。
しかし、ティッシュは歩いているうちに汗と圧力でカチカチに固まってしまいます。その固まりが指先を圧迫し続け、爪が内出血したり、最悪の場合は爪の変形(巻き爪など)を引き起こしたりするリスクがあるからです。
どうしても他に手段がない時の、短時間の「最終避難措置」として考えておいてくださいね。
メンズ革靴でパカパカする場合の特徴
メンズの本格的な革靴やローファーの場合、スニーカーやレディースのパンプスとは違った「重さ」と「硬さ」が脱げる原因になっていることがよくあります。
特に、購入したばかりの高級靴や、しっかりとした作りのコインローファーでこの現象が顕著です。
グッドイヤーウェルト製法などの堅牢な作りをしている靴は、新品のうちはソール(靴底)の屈曲性が非常に低く、まるで木の板のように硬い状態です。
人間が歩くとき、足のかかとは地面から持ち上がりますよね。本来なら靴もそれに合わせて曲がるべきなのですが、ソールが硬すぎると足の動きについてこれません。足のかかとは上がるのに、靴底は地面に残ろうとする。
この「動きのタイムラグ」によって、かかとがスポッと抜けてしまうんですね。これを専門用語では「ソールの返りが悪い」状態と言います。
重力と靴下の相性も無視できない
さらに、革靴自体に重量があるため、足を上げた瞬間に重力で靴が下に引っ張られます。ここで問題になるのが靴下の素材です。ビジネスマンがよく履く、薄手でつるつるしたナイロンやポリエステル主体のビジネスソックス(ホーズ)は、摩擦係数が非常に低いです。
つまり、「靴が重い + ソールが硬い + 靴下が滑る」という三重苦が揃ってしまうと、どんなにサイズが合っていても脱げてしまうのです。
この場合の対策としては、まず履き込んでソールが柔らかくなるのを待つのが王道ですが、痛くて履けないのでは意味がありません。応急的には、手でソールをググッと曲げて癖をつける「屈曲ストレッチ」を行うのも一つの手です。
また、可能であれば、足裏に滑り止めのついた靴下や、少し起毛感のあるコットン(綿)の比率が高い靴下を選ぶだけでも、靴内部のグリップ力が上がって劇的に歩きやすくなることがありますよ。
高校生のローファー靴擦れ防止テクニック

高校生の場合、学校指定のローファー(ハルタなどの有名メーカー製が多いですね)を履かなければならないことも多く、「自分の足に合わないけど、校則だから変えられない」という悩みが非常に深いです。
しかも、学生用ローファーの多くは、耐久性を高めるために硬い合成皮革(合皮)で作られていることが多く、本革のように「履いているうちに伸びて足に馴染む」ということがほとんど期待できません。
サイズ調整も難しく、大きめを買うとカパカパし、ジャストサイズを買うとキツイというジレンマに陥りがちです。
コストをかけずにお小遣いの範囲で対策するなら、まずは靴下選びを見直してみましょう。最近の女子高生に多い、薄手のナイロン製ハイソックスは非常に滑りやすいです。
もし校則で許されるなら、底面がパイル地になっているスポーツタイプのソックスや、綿(コットン)混紡の少し厚手のソックスに変えるだけでも、靴内部の隙間が埋まり、摩擦係数が上がって脱げにくくなります。
100均グッズは高校生の強い味方
また、後ほど詳しく紹介しますが、100均のグッズをうまく組み合わせることで、高価なインソールを買わなくてもかなり快適さを取り戻すことができます。
特に、かかとが脱げて靴擦れしてしまった場合は、絆創膏の上からさらに「キズパワーパッド」のような厚手の保護パッドを貼り、その上から靴下を履くことで、痛みを緩和しつつ靴の隙間を埋めることができます。
「痛いから履きたくない」となってしまう前に、早めに対策をして快適な通学ライフを取り戻しましょう。
甲が低い足に起きる脱げのメカニズム
ここが今回一番お伝えしたい、そして最も多くの人が見落としているポイントなのですが、ローファーが脱げる最大の理由は、「インステップ・ポイント(甲の頂点)」での抑えが効いていないことにあります。
ここを理解すると、対策の選び方がガラリと変わります。
一般的な紐靴(オックスフォードシューズ)やスニーカーが脱げにくいのはなぜでしょうか?
それは、紐をきつく縛ることで、足の甲の一番高い部分(インステップ・ポイント)を上から強力に押さえつけ、足を靴の後ろ側(ヒールカップ)に押し付けることができるからです。
しかし、ローファーには紐がありません。構造上、甲部分の空間(ボリューム)が決まってしまっているのです。そのため、足の甲が低い人がローファーを履くと、甲と靴のアッパー(甲革)の間にどうしても物理的な「空洞」ができてしまいます。
てこの原理が働かない?
歩くとき、足はつま先(MP関節)を支点にして、ふくらはぎの筋肉でかかと(力点)を持ち上げます。この時、足の甲(作用点)が靴のアッパーに引っかかることで、靴も一緒に持ち上がり、足についてきます。
これを「てこの原理」のような動きと考えてください。 しかし、甲に隙間があると、足を持ち上げた瞬間に引っかかりが作れず、スカッと空振りしてしまいます。
その結果、かかとだけが持ち上がり、重たい靴が地面に残される。これが「パカパカ」と脱げる現象の正体です。
つまり、かかとが脱げるからといって、かかとばかり気にして詰め物をするのは対症療法に過ぎません。
根本的な解決のためには、「いかにして甲の隙間を埋め、足と靴を一体化させるか」こそが、ローファー対策の近道であり、王道なのです。これは、同じく甲が大きく開いているパンプスが脱げやすい理由と全く同じメカニズムです。
プロ推奨のローファーのかかとが脱げる対策グッズ

原因がわかったところで、ここからは具体的なローファーのかかとが脱げる対策グッズを紹介していきます。
市場にはたくさんの商品がありますが、適当に選ぶとお金の無駄になってしまいます。効果の高さや構造的な理にかなっている順(優先順位が高い順)に解説しますので、上から順に検討してみてください。
劇的に変わるタンパッドの効果と使い方
私が最もおすすめしたい、そしてシューフィッターや靴修理のプロたちが口を揃えて「まずはこれ」と推奨するのが「タンパッド(レザータンパッド)」です。
これ、意外と一般の方には知られていないアイテムなんですが、ローファーのフィッティングにおいては「最適解」と言っても過言ではありません。
タンパッドとは、ローファーの甲(ベロ/タン)の裏側に貼り付ける、クッション性のあるパッドのことです。
これを貼ることで、擬似的に「足の甲が厚くなった」状態、あるいは「靴紐をきつく締め直した」状態を作り出すことができます。
すると何が起きるかというと、甲の隙間が埋まることで足が靴の中で前滑りしなくなり、その結果、足全体がバックサイドに下がり、かかとがヒールカップの奥にグッと押し付けられるんです。
タンパッドのここが凄い
- 完全に見えない: 甲の裏側に貼るので、靴を脱いでも外からは一切見えません。靴のデザインを損なわないのは大きなメリットです。
- 構造的に正しい: かかとではなく「甲」で止めるという、ローファー本来のフィッティング機能を取り戻せます。
- つま先が痛くならない: かかとに詰め物をするわけではないので、足が前に押し出されることがなく、つま先の圧迫痛が起きません。
素材選びも重要です。安価なスポンジやフェルトだけのものもありますが、おすすめは表面が天然皮革(シープレザーなど)やスエードで作られているもの。
耐久性が高く、汗を吸ってくれる上に、靴下との適度な摩擦を生んでくれます。「クラブ・ヴィンテージ」や「ペダック」といったブランドの製品が有名で信頼性が高いですね。まずはこれを試してみることを強くおすすめします。
タンパッドの具体的な貼り方や位置については、微調整が必要な場合もあります。以下の記事で詳しく解説しています。
浮きを抑える中敷きやインソールの選び方
タンパッドで甲を抑えてもまだ全体的に緩い場合、あるいは甲だけでなく足裏のフィット感も足りない場合に検討したいのがインソール(中敷き)です。
ただし、ドラッグストアで適当に「ふかふかのクッションインソール」を買うのはちょっと待ってください。実は、厚すぎるインソールは逆効果になるリスクがあるんです。
全体に厚みのあるインソールを入れると、確かサイズ感はきつくなります。しかし、足の位置全体が持ち上がってしまうため、相対的にかかとの位置が浅くなってしまいます。
ローファーのヒールカップ(かかとを包む部分)は上に行くほど広がっていることが多いので、持ち上がることでかかとの引っかかりが浅くなり、結果として余計にスポスポ脱げやすくなってしまう「浅履き現象」が起きるのです。
「つま先が薄く、アーチが高い」ものを選ぶ
ローファーにおすすめなのは、「土踏まず(アーチ)が立体的になっているもの」かつ「つま先側は薄いもの(またはハーフタイプ)」です。
立体的なアーチサポートが足裏のズレを防ぎ、アンカー(錨)のような役割を果たして前滑りを強力にブロックしてくれます。そしてつま先側が薄ければ、かかとの位置が上がりすぎることなく、指先の窮屈感も防げます。
「全体的に緩いならフルインソール」、「甲周りだけピンポイントで調整したいならタンパッド」、「かかとが浅くなるのが怖いなら土踏まずパッド」というように、症状に合わせて使い分けるのが賢い選び方です。
100均ダイソーやセリアで買える防止用品

最近の100均(ダイソー、セリア、キャンドゥなど)の靴用品コーナーは、専門店顔負けの品揃えで本当に充実していますよね。
私も定期的にパトロールしていますが、正直に言って「使えるもの」と「そうでないもの(安物買いの銭失いになるもの)」がはっきり分かれます。
| アイテム名 | 評価 | 特徴・プロの視点 |
|---|---|---|
| シューズバンド(クリアタイプ) | ◎ | 物理的に固定するので機能性は最強。100円で最も確実に「脱げ」を止められます。見た目を気にしないシーンや緊急時はこれ一択。 |
| 低反発かかとパッド(布製) | ○ | 柔らかいクッションで靴擦れの痛み軽減には良いです。ただし厚みがありすぎるとつま先が痛くなるので注意。 |
| ジェルインソール(シリコン) | △ | 素足やストッキングなら止まりますが、汗をかくとヌルヌルして逆に滑り台のようになります。靴下着用時は摩擦が起きにくいので不向きです。 |
| つま先クッション | △ | 前滑りは止まりますが、指先が圧迫されて爪トラブルの原因になりやすいです。サイズ調整目的では推奨しません。 |
特に「シューズバンド」は、100円(税抜)で確実に物理的な脱げを防止できるので、通学用や「今日一日だけなんとかしたい」という緊急時には本当に頼りになります。
また、インソールを選ぶ際は、ツルツルしたジェルタイプよりも、表面が布張りになっているタイプの方が靴下との相性が良く、滑りにくいのでおすすめです。
かかとパッドで隙間を埋める際の注意点
ドラッグストアや靴屋さんで一番よく見かける対策グッズといえば、「かかとの内側に貼るパッド(ヒールグリップ)」ですよね。
多くの人が真っ先にこれを手に取りますが、実は靴のフィッティングのプロの間では、優先順位はあまり高くありません。むしろ「最終手段」と考えるべき理由があるのです。
かかとパッドの意外な落とし穴
かかとの隙間をパッドで埋めるということは、その厚みの分だけ足を前方に押し出すことを意味します。これにより、本来余裕があるはずのつま先(捨て寸)に足が突っ込み、新たな痛み(つま先痛・巻き爪)を生むリスクが非常に高いのです。
また、かかとは歩行時に激しく上下運動を繰り返す場所であり、強い「剪断力(せんだんりょく)」がかかります。
そのため、粘着テープで貼っただけのパッドは、歩いているうちにすぐに剥がれてしまったり、ズレて粘着剤で靴下がベタベタになったりすることも珍しくありません。
では、かかとパッドは全く使えないのかというと、そうではありません。
「サイズが極端に大きくて(1cm以上など)、タンパッドやインソールでは埋めきれないほどの隙間がある場合」や、「アキレス腱の靴擦れ防止をメインの目的とする場合」には有効です。
選ぶ際は、シリコンやジェル製よりも、摩擦係数の高いスエード調の素材(人工皮革など)を選ぶと、かかとの引っかかりが良くなりますよ。
シューズバンドで物理的に固定する方法

「タンパッドもインソールも試したけど、やっぱり脱げる!」「どうしてもこの靴で走らなきゃいけない!」という場合は、靴の内部で調整するのを諦めて、物理的に足を固定してしまうシューズバンド(ミュールバンド)が最強にして確実な解決策です。
透明なシリコン製やゴム製のものがあり、足の甲と靴の底を外側からぐるっと巻いて固定します。
おしゃれなパンプスやビジネスシューズでは「見た目がちょっと…」と敬遠されがちですが、最近では透明で目立ちにくい「クリアタイプ」や、あえてラメやリボンをつけてデザインの一部に見せるようなおしゃれなバンドも販売されています。
特に、就職活動のリクルートスーツや冠婚葬祭など、「履き慣れない靴を履いて、絶対に転んだり靴が脱げたりしてはならない失敗できないシーン」では、一つカバンに入れておくと心の安定剤になります。
装着する位置は、土踏まずのあたりが一般的です。きつすぎると血行が悪くなるので注意が必要ですが、これさえあれば全力疾走しても靴が脱げることはまずありません。美観よりも実用性を最優先する場面では、迷わず活用しましょう。
ローファーのかかとが脱げる対策の総まとめ
ここまで、ローファーのかかとが脱げる対策について、原因から具体的なグッズの選び方まで詳しく見てきました。
情報が多かったと思いますので、最後に大切なポイントをまとめておきます。
- かかとが脱げる原因の多くは、サイズ(長さ)ではなく「甲の緩さ」による前滑りにある。
- かかとに詰め物をする前に、まずは「タンパッド」で甲の隙間を埋め、かかとを後ろに押し付ける対策を最優先する(これがプロの常識!)。
- 全体的に緩いなら、厚みだけでなく「立体的なアーチサポート」のあるインソールを選んで前滑りを防ぐ。
- かかとパッドはつま先が痛くなるリスクがあるため、微調整や靴擦れ防止用として考え、メインの対策にはしない。
- 100均グッズも優秀だが、素材(ジェルより布・革系)や用途を見極めて選ぶこと。シューズバンドは見た目を犠牲にすれば最強の固定具になる。
「ローファーは脱げるものだから仕方ない」と諦めて、痛みを我慢して歩くのは今日で終わりにしましょう。
自分の足の特徴を理解し、正しい順序で対策を行えば、驚くほど歩きやすく、まるで吸い付くようなフィット感を手に入れることができます。あなたのお気に入りのローファーが、靴箱の肥やしにならず、毎日の相棒として活躍してくれることを願っています。
また、足に合わない靴を履き続けることは、外反母趾などの足のトラブルだけでなく、転倒事故のリスクも高めます。消費者庁も靴選びの重要性について注意喚起を行っていますので、無理な着用は避けるようにしてくださいね。(出典:消費者庁『靴のサイズが合わないことによるトラブルに注意』)