
こんにちは。レザーソールズ:ローファー・革靴・スリッポン選び方ガイド、運営者の「CROSS」です。
毎日の仕事や就職活動、あるいは冠婚葬祭など、人生の節目で必ず必要になる「ビジネスシューズ」。
いざ買おうと思って「ビジネス シューズ どこで 買う」と検索してみても、情報が溢れすぎていて、結局どこに行けば正解なのか分からなくなってしまうことはありませんか?
かつては「靴を買うなら百貨店か街の靴屋さん」というのが定番でしたが、今は違います。
駅前のスーツ量販店はもちろん、ユニクロやGUといったファストファッションブランドが驚くほど高品質な革靴を出していますし、Amazonなどのネット通販を使えば、自宅にいながら何足も履き比べることが当たり前の時代になりました。
特に東京や大阪などの大都市圏では、お店の選択肢が多すぎて逆に迷ってしまうという贅沢な悩みも尽きません。
また、女性の方であれば、「痛くないパンプス」を見つけることが、靴を買う場所を探すこと以上に切実な課題だったりしますよね。
この記事では、長年革靴を愛し、数え切れないほどの靴を履き潰してきた私CROSSが、現代におけるビジネスシューズの購入ルートを徹底的に分析しました。
あなたの予算、使用目的、そして靴に対する価値観にピタリとハマる「最適解」をご提案します。
ビジネスシューズはどこで買う?目的別の最適ルート

「靴を買う場所」に対する答えは、あなたがその靴に何を求めているかによって180度変わります。
価格を最優先にするのか、履き心地を追求するのか、それとも10年履ける資産としての靴を求めているのか。ここでは、それぞれのニーズを深掘りしながら、最適な購入ルートを詳しく解説していきます。
安い靴ならGUやユニクロがコスパ最強の選択肢
「仕事用の靴は消耗品。とにかく安く済ませたいけれど、安っぽく見えるのは嫌だ」 そんなわがままな願いを叶えてくれるのが、今や国民的ブランドとなったGU(ジーユー)とユニクロです。
まず、特筆すべきはGUの「リアルレザーシューズ」シリーズでしょう。
これまで3,000円〜5,000円台のビジネスシューズといえば、ビニールのような光沢の合成皮革(合皮)が当たり前でした。しかし、GUはこの価格帯で「本革(牛革)」を使用するという、靴業界の常識を覆す商品を展開しています。
私が実際にGUの店舗で実物を手にとってみて驚いたのは、その革の質感とデザインのバリエーションです。ストレートチップ、プレーントゥ、ローファー、コインローファーなど、ビジネスに必要な型はほぼ網羅されています。
アッパー素材に本革を使うことで、履き込むほどに足に馴染み、合皮特有の蒸れも軽減されています。ソール(靴底)こそ合成ゴムで接着された簡易的な作りですが、グリップ力やクッション性はスニーカー並みで、歩きやすさは抜群です。
GUシューズの賢い運用法
GUの革靴は、素晴らしいコストパフォーマンスを誇りますが、修理をして10年履くような「一生モノ」ではありません。かかとがすり減ったり、革がひび割れたりしたら、修理代をかけるよりも新品に買い替える方が経済的です。
「履き潰して、常に綺麗な新品を履く」というサイクルこそが、GUシューズの最大のメリットを活かす方法かなと思います。
一方、ユニクロのビジネスシューズはどうでしょうか。ユニクロは過去に靴専門店事業で苦戦した経験を糧に、現在はアパレル店舗内で非常に絞り込んだラインナップを展開しています。
GUほど種類は多くありませんが、その分「これを買っておけば間違いない」というベーシックなモデルに特化しており、クッション性の高いインソールなど、着心地を追求するユニクロらしい機能性が詰め込まれています。
また、これらのファストファッションブランドの靴は、「雨の日用のサブシューズ」としても極めて優秀です。数万円する高級革靴を雨で濡らすのは心が痛みますが、3,990円の靴なら割り切って履けますよね。
メインの靴を長持ちさせるための「頼れるリリーフ」として一足持っておくのも、非常に賢い選択だと言えます。
大学生の就活靴はスーツ量販店で買うのが安心

これから就職活動を始める大学生や、新社会人としてデビューする方々から、「ビジネスシューズってどこで買うのが正解ですか?ネットで買っても大丈夫ですか?」という相談をよく受けます。私の回答は常に一貫しています。
「最初は、洋服の青山、AOKI、THE SUIT COMPANY(スーツスクエア)などのスーツ量販店で、スーツと一緒に購入してください」
なぜネット通販や格安店ではなく、スーツ量販店を強く推すのか。
それは、就活や冠婚葬祭といったフォーマルな場において、靴選びの失敗は単なるファッションのミスでは済まされず、「マナー違反」として評価に関わるリスクがあるからです。
就活における靴選びには、絶対に外してはいけない鉄の掟が存在します。
- 色は必ず「黒(ブラック)」であること
- 素材は「本革」または、手入れの行き届いた「合成皮革」
- デザインは「ストレートチップ(つま先に横一文字のライン)」がベスト
- 必ず「紐靴(レースアップ)」を選ぶこと
スーツ量販店の売り場は、このルールを熟知したスタッフによって構成されています。
「リクルート用です」と伝えれば、茶色の靴や、カジュアルなローファー、装飾の多いウィングチップといった「NGシューズ」を勧められることはまずありません。
彼らは、あなたの選んだリクルートスーツの裾幅や丈感に合わせて、最もバランス良く、かつマナーに則った一足を提案してくれます。
注意点:ローファーはNG?
「脱ぎ履きが楽だから」という理由でローファーを選びたくなる気持ちは分かりますが、就活や重要な商談の場では避けたほうが無難です。
ローファーは元々「怠け者(Loafer)」という意味を持つカジュアルシューズであり、正装ではありません。ファッション業界など一部の例外を除き、紐靴を選ぶのが社会人のマナーです。
また、スーツ量販店の靴は、見た目はカチッとした革靴ですが、内部はスニーカーのようなクッション素材を使っていたり、防水加工が施されていたりと、歩き回る就活生の負担を軽減する工夫が満載です。
スーツとセットで購入することで割引が適用されるケースも多いので、トータルコストで見ても非常に合理的な選択肢と言えるでしょう。
レディースの痛くないパンプスが見つかる店舗
女性にとってのビジネスシューズ、特にパンプス選びは、男性の革靴選びよりも遥かに過酷なミッションですよね。
「試着した時は良かったのに、1時間歩いたら激痛が走った」「かかとがパカパカ抜けるのに、つま先は締め付けられて痛い」。そんな矛盾した悩みを抱えている方は多いはずです。
もしあなたが「痛くないパンプス」を本気で探しているなら、デザイン重視のアパレルブランドではなく、「足の構造を知り尽くした機能性ブランド」を取り扱う店舗へ行くことを強くおすすめします。
その代表格が、下着メーカーのワコールが人間工学に基づいて開発した「サクセスウォーク(SUCCESS WALK)」です。
ワコール独自の3D計測技術と、重心位置を計算したヒール設計により、前滑りを防ぎ、長時間歩いても疲れにくい構造を実現しています。
百貨店の婦人靴売り場などで取り扱いがあり、シューフィッターによる計測を経て購入できるため、フィット感のレベルが段違いです。
また、もう少し手頃な価格帯で探すなら、ORiental TRaffic(オリエンタルトラフィック)の「跳べるパンプス」シリーズも非常に評価が高いです。
こちらは全国のショッピングモールや駅ビルに店舗があり、クッション性の高いインソールと柔らかなアッパー素材で、営業職など外回りの多い女性から絶大な支持を得ています。サイズ展開も豊富で、万が一サイズが合わない場合のアフターケアが充実している点も安心材料です。
| ブランド・店舗 | 特徴・おすすめポイント |
|---|---|
| ワコール(サクセスウォーク) | 人間工学に基づいた設計。百貨店で計測・相談が可能。価格は高めだが信頼性は抜群。 |
| オリエンタルトラフィック | 「跳べるパンプス」など機能性ラインが充実。店舗数が多く、手頃な価格で試しやすい。 |
| 靴の丸善(浅草など) | 老舗の靴専門店。熟練のスタッフが在籍し、幅広・甲高など特殊な足の悩みにも対応。 |
特に東京にお住まいの方であれば、浅草や神田周辺にある老舗の靴専門店(靴の丸善など)を訪ねてみるのも一つの手です。
ここには、長年働く女性の足を支え続けてきたプロフェッショナルがおり、単にサイズを測るだけでなく、あなたの歩き方の癖や足の特徴を見抜いた上で、魔法のように痛くない靴を選んでくれることがあります。
ネットの口コミだけでは見つけられない「運命の一足」に出会えるかもしれません。
歩きやすい靴を求めてABCマートなどの専門店へ
「営業職で毎日1万歩以上歩く」「革靴特有の硬い履き心地がどうしても苦手」 そんなアクティブなビジネスパーソンにとっての聖地は、ABCマートやチヨダ(東京靴流通センター、シュープラザ)といった大手シューズ専門店チェーンです。
これらの店舗に行くと、ビジネスシューズコーナーの棚の半分以上が、ある特定のジャンルの靴で埋め尽くされていることに気づくはずです。それが「スニーカー・ビジネスシューズ(テクシーリュクス等)」です。
中でも、アシックス商事が展開する「テクシーリュクス(texcy luxe)」は、このジャンルの金字塔と言える存在です。
アッパーには柔らかな天然皮革を使用しており、見た目は完全にフォーマルなビジネスシューズ。しかし、靴底をひっくり返すと、そこにはランニングシューズと同様の切れ込みが入ったゴムソールが採用されています。
つま先を曲げやすく、衝撃吸収性も抜群で、全力疾走すら可能です。
専門店チェーンで購入するメリットは、商品の豊富さだけではありません。圧倒的な「アクセシビリティ(利用しやすさ)」も大きな魅力です。
- 店舗ネットワーク: 出張先や外出先で急に靴底が剥がれたり、雨でびしょ濡れになったりしても、駅周辺やロードサイドに必ずと言っていいほど店舗があります。
- 入りやすさ: 百貨店のように身構える必要がなく、スニーカーを見る感覚で気軽に立ち寄って試着ができます。
- プライベートブランド(PB): ABCマートの「HAWKINS(ホーキンス)」や、チヨダの「HYDRO-TECH(ハイドロテック)」など、高機能かつ低価格な自社開発商品が充実しています。
特にハイドロテックシリーズなどは、防水性や通気性に特化したモデルが多く、日本の高温多湿な気候で働くサラリーマンにとっては最強の味方です。
「革靴の見た目をした高機能ギア」を探しているなら、まずは近所のABCマートや東京靴流通センターを覗いてみるのが一番の近道かなと思います。
一生モノの革靴を百貨店で探すべき人の条件

もしあなたが、「靴は単なる消耗品ではなく、自分を高めてくれるパートナーだ」と考えているなら、あるいは「足の形が特殊で、どこの靴も合わなくて困っている」という深い悩みを持っているなら、向かうべき場所は一つです。
伊勢丹メンズ館、高島屋、三越といった百貨店の紳士靴売り場です。
百貨店で靴を買うことの最大の価値は、商品のブランド力以上に、「フィッティング(サイズ合わせ)の精度」にあります。
例えば、三越伊勢丹が提供している「YourFIT365」というサービスをご存知でしょうか。
これは、店頭にある3D計測機で足の形状をミリ単位でスキャンし、その詳細なデータを基に、専門知識を持ったシューフィッターやタブレット端末が、店内の膨大な在庫の中から「あなたの足に論理的に合致する靴」を提案してくれるサービスです。
参照リンク
3D計測サービスの詳細については、以下の公式サイトで確認できます。 (出典:三越伊勢丹オンラインストア『ISETAN MEN'S シューフィッティングサービス YourFIT365』)
ここでは、3万円〜10万円、あるいはそれ以上の価格帯の靴が並んでいます。リーガル(REGAL)、スコッチグレインといった国内の優良ブランドから、クロケット&ジョーンズ、エドワード・グリーンといった英国の最高級ブランドまで。
これらの靴の多くは「グッドイヤーウェルト製法」という伝統的な作り方をされており、靴底がすり減っても、何度でもソール全体を張り替えて(オールソール交換)、10年、20年と履き続けることができます。
初期費用は確かに高額です。しかし、使い捨ての安価な靴を半年ごとに買い替えるコストと、3万円の靴を修理しながら5年履くコストを比較すると、長期的には後者の方が安くつく場合すらあります。
何より、自分の足型に合わせて沈み込み、一体化した革靴の履き心地は、他では味わえない極上の体験です。
「良い靴は、持ち主を素敵な場所へ連れて行ってくれる」という言葉がありますが、百貨店での購入体験とそこで選んだ一足は、間違いなくあなたのビジネスマンとしての自信を底上げしてくれるはずです。
東京や大阪で実店舗を探す際のおすすめエリア
ネットで買うのも便利ですが、やはり靴は実際に履いてみないと分からないもの。
「週末にいろいろなお店を回って履き比べたい!」という方のために、靴屋が密集していて効率よく回れる「激戦区エリア」をご紹介します。
【東京】銀座・有楽町エリア
ここは間違いなく日本一のビジネスシューズ集積地です。有楽町駅前の「阪急メンズ東京」や「有楽町マルイ」、銀座方面へ歩けば「銀座三越」、「松屋銀座」といった百貨店が立ち並びます。
さらに、「リーガル東京」や「スコッチグレイン銀座本店」、「トレーディングポスト」といったブランドの路面店も徒歩圏内に密集しています。ここに来れば、5千円の靴から50万円の靴まで、文字通りすべての選択肢を半日で比較検討できます。
【東京】新宿エリア
新宿のハイライトは、なんといっても「伊勢丹新宿店 メンズ館」です。
地下1階の紳士靴売り場は世界屈指の品揃えを誇り、靴好きにとっては聖地のような場所です。周辺にはABCマートの大型店舗や、ルミネ、高島屋もあり、カジュアルからハイエンドまで幅広く探せます。
【大阪】梅田エリア
西日本で探すなら、梅田(キタ)エリアが最強です。「阪急メンズ大阪」の靴売り場は非常に充実しており、伊勢丹にも引けを取りません。
隣接する「ルクア大阪」や「グランフロント大阪」にはセレクトショップや専門店が多く入っており、地下街には修理工房を併設した実用的な靴屋さんも多数あります。
駅を中心にコンパクトにまとまっているので、移動疲れせずに見て回れるのも大阪の良いところですね。
また、少し通な選び方をするなら、東京の浅草・清川エリアもおすすめです。
ここは古くから日本の革靴製造の中心地であり、工場の直営店や問屋価格で販売するお店が点在しています。「ブランド名よりも品質と価格重視」という方は、散策がてら掘り出し物を探しに行くのも楽しいですよ。
失敗しないビジネスシューズをどこで買うか迷う方へ

「近くにお店がない」「忙しくて営業時間内に行けない」「店員さんに話しかけられるのが苦手」...そんな理由で購入をためらっている方も多いでしょう。
後半では、自宅にいながら失敗せずに靴を買うための現代的なメソッドと、購入前に知っておくべき技術的な知識、そして経済的な損益分岐点について詳しく解説します。
通販のAmazonなら自宅で試着して返品も無料
かつて、ネット通販で靴を買うことは「ギャンブル」でした。届くまでサイズが合うか分からず、合わなかった時の返品手続きも面倒で送料もかかる。しかし、その常識は完全に過去のものとなりました。
現在、私が最も合理的で失敗がないと感じている購入方法は、Amazonのプライム会員向けサービス「Prime Try Before You Buy(プライム・トライ・ビフォー・ユー・バイ)」を活用することです。
このサービス、何が革命的かというと、「決済をする前に、商品が自宅に届く」という点です。具体的な使い方は以下の通りです。
- サイズ違いで注文する: 気になる靴があったら、「26.0cm」と「26.5cm」の2サイズ(あるいは色違いなど)を同時に選択し、合計4点までカートに入れます。
- 自宅が試着室になる: 商品が届いたら、自分の部屋で、普段仕事で履いている靴下を着用してじっくり試着します。朝と夕方で足のむくみ具合が変わるので、時間を変えて履いてみるのもおすすめです。
- 手持ちのスーツと合わせる: 店頭ではできないことですが、クローゼットにある自分のスーツと実際に合わせて、コーディネートを確認できます。
- 必要な分だけ購入・残りは返送: 気に入った一足だけを購入手続き(ここで初めて課金されます)し、サイズが合わなかった靴は、届いた箱に戻して同梱の着払い伝票で返送します。返送料は完全無料です。
これなら、店員さんの目を気にして焦って決める必要もありませんし、「サイズが合わないけど、返品が面倒だから無理して履こう」という悲劇も防げます。
楽天(Rakuten Fashion)やロコンドなども返品無料サービスを行っていますが、手続きの簡便さや配送スピードにおいて、Amazonのシステムは頭一つ抜けている印象です。
スニーカーと革靴のサイズ感の違いに注意する

ネットで購入する場合でも、実店舗で購入する場合でも、多くの人が陥る最大の罠があります。それは、「普段履いているスニーカーと同じサイズを選んでしまうこと」です。
「私はナイキのスニーカーで27.0cmを履いているから、革靴も27.0cmでいいだろう」 これは、絶対にやってはいけない間違いです。十中八九、ブカブカの靴が届いて後悔することになります。
なぜこんなことが起きるのでしょうか?それは、スニーカーと革靴の設計思想(サイズ表記の基準)が根本的に異なるからです。
| 靴の種類 | 構造上の特徴 | サイズ表記の意味 |
|---|---|---|
| 革靴 | 歩行時に指先が当たらないよう、つま先に1cm〜2cm程度の空間(捨て寸)があらかじめ確保されている。 | 「足のヌードサイズ(実寸)」を基準に表記。足長26cmの人は、表記26cmの靴を履くと捨て寸が含まれて丁度よくなる。 |
| スニーカー | 足全体をスポンジやクッションで包み込む構造。捨て寸はほとんどないか、構造に含まれていない。 | 「靴の中の空間の大きさ」に近い表記。足の実寸+1cm程度の余裕を持ったサイズを選ぶのが一般的。 |
つまり、スニーカーの「27.0cm」には既に余裕分が含まれて選んでいることが多いのに対し、革靴の「27.0cm」は「足の実寸が27.0cmの人用(実際の靴の全長は28〜29cmある)」という意味なのです。
サイズ選びの黄金ルール
普段履いているスニーカーのサイズから、「マイナス1.0cm 〜 1.5cm」を目安に選んでください。スニーカーが27.0cmなら、革靴は25.5cmか26.0cmが適正サイズの可能性が高いです。
特にローファーやスリッポンのような「紐で調整できない靴」の場合、サイズ選びはさらにシビアになります。少しでも緩いと、歩くたびにかかとが抜けてしまい、まともに歩けません。
「足を入れた瞬間は少しきついかな?」と感じるくらいのジャストサイズを選ぶのが正解です。革は履いているうちに伸びて足に馴染みますが、縮むことは絶対にありません。
修理して履くか使い捨てるかのコスパ分岐点
靴底がすり減ったり、かかとのゴムが削れてきたりした時、「修理に出すべきか、新しい靴を買うべきか」で悩むことがありますよね。この判断には、感情論ではなく明確な「経済的な分岐点」が存在します。
一般的な靴修理店(ミスターミニットなど)での修理相場を見てみましょう。
・かかとのゴム交換(トップリフト):約3,000円〜4,000円
・つま先の補強:約2,000円〜3,000円
・靴底全体の張り替え(オールソール):約15,000円〜20,000円以上
この価格を、あなたの靴の購入価格に当てはめてみてください。
ケースA:GUや量販店の安価な靴(購入価格 3,000円〜6,000円)
かかとを直すだけで3,000円かかるとしたら、それは新品価格の50%〜100%に相当します。これでは経済合理性がありません。
この価格帯の靴は、「修理はせず、履き潰して新品に買い替える」のが正解です。常に新しい靴を履くことで清潔感も保てます。
ケースB:本格的な革靴(購入価格 30,000円以上)
3万円の靴に対して3,000円の修理費は、資産価値を維持するためのわずか10%のコストです。適切なメンテナンスを行い、オールソール交換などを経て10年履けば、1年あたりのコストは数千円で済みます。
このクラスの靴は、「修理しながら長く愛用する」ことで、満足度とコストパフォーマンスの両方が最大化されます。
靴を長持ちさせる最大のコツ
どんなに高級な靴でも、1足を毎日連続で履き続けると、汗(湿気)が抜けずに革が傷み、寿命は1/3以下になります。
最低でも3足を揃え、「1日履いたら2日休ませる(中2日ローテーション)」を守ってください。これが修理以前に最も重要なメンテナンスです。
急な雨や葬儀で必要な時にすぐ買える店の探し方

ビジネスマンには、予期せぬトラブルがつきものです。出張先でソールが剥がれた、ゲリラ豪雨で靴が水没した、あるいは急な訃報が入り、今すぐ喪服用の靴が必要になった...。
そんな緊急事態に陥ったとき、どこへ走ればよいのでしょうか。
- 駅ビル・ショッピングモール内のABCマート等のチェーン店 最も確実な選択肢です。在庫が豊富で、サイズ欠けのリスクが低いです。特に「テクシーリュクス」や「ホーキンス」などの防水モデルは、雨の日の緊急避難先として最適です。
- ドン・キホーテや大型スーパー(イオン・イトーヨーカドー等)
深夜や早朝にトラブルが起きた場合の救世主です。ドン・キホーテなら深夜まで営業しており、2,000円〜3,000円程度の激安ビジネスシューズが置いてあることが多いです。質は価格なりですが、その場をしのぐには十分です。 - コンビニエンスストア
期待薄です。ビジネスソックスや瞬間接着剤は売っていますが、靴そのものを置いている店舗は極めて稀です。時間の無駄になる可能性が高いので、最初からドンキやスーパーを目指しましょう。
【葬儀用の靴についての重要メモ】
葬儀やお通夜で許される靴は、本来「内羽根式のストレートチップ(黒)」のみとされています。
しかし、緊急時でお店に在庫がない場合は、「黒色」で「金具などの飾りがなく」、「光沢のない(エナメル等ではない)」紐靴であれば、プレーントゥでも許容範囲とされることが多いです。
モンクストラップやローファーはマナー違反と見なされやすいので、極力避けてください。
結局ビジネスシューズはどこで買うのが正解なのか
長くなりましたが、最後にタイプ別の「正解ルート」をまとめました。今のあなたの状況に最も近いものを選んで、お店(またはサイト)へ向かってください。
| あなたのタイプ・状況 | おすすめの購入場所(ブランド) |
|---|---|
| 「失敗したくない」 就活生・新入社員・冠婚葬祭用 | 洋服の青山、THE SUIT COMPANY (マナー遵守とトータルコーデで安心) |
| 「歩くのが仕事」 営業職・外回り・立ち仕事 | ABCマート、Amazon (テクシーリュクス等のスニーカー革靴を指名買い) |
| 「とにかく安く・雨用が欲しい」 予算重視・サブシューズ探し | GU、ユニクロ (本革でも格安。履き潰しサイクルに最適) |
| 「良い靴を長く大切にしたい」 エグゼクティブ・靴愛好家 | 伊勢丹メンズ館、百貨店 (3D計測とプロの提案で一生モノに出会う) |
| 「忙しい・近くに店がない」 効率重視・失敗嫌い | Amazon Prime Try Before You Buy (自宅試着でサイズ失敗リスクをゼロに) |
ビジネスシューズは、単に足を保護する道具ではありません。あなたの体重を支え、仕事のパフォーマンスを左右し、時にはあなたの品格を語る重要なパートナーです。
「どこで買うか」を知ることは、今の自分に何が必要かを知ることでもあります。この記事が、あなたが満足のいく一足に出会い、明日からの仕事へ軽やかな一歩を踏み出すための手助けになれば、これほど嬉しいことはありません。
※記事内の価格やサービス内容は執筆時点での一般的な目安です。キャンペーンや仕様変更等により異なる場合がありますので、正確な情報は各公式サイトをご確認ください。